こんにちは。Slack担当のwakです。今回はSlackの話をします。
はじめに
社内コミュニケーション手段には(対面で話すことも含めて)様々なチャンネルがありますが、やはりチャットの手軽さ、そしてログが残る便利さには他にはないメリットがあります。弊社ではチャットクライアントとして長らくSkypeを利用していたのですが、半年ほど前にSlack(有料プラン)へ乗り換えました。最近では採用されている会社さんも増えてきているようです。しばらく使ってみてSlackの良いところが見えてきたと思うので、何点か挙げてみようと思います。
Slackって?
Webブラウザ・スマホアプリから利用できるチャットシステムです。Skypeとは違ってクローズドなので、管理者が承認していない無関係な人はチャットに参加することはできません。1人あたり1ヶ月7ドルからの有料プランと、いくつかの制約*1が発生する無料プランがあります。
Slackのいいところ
オシャレ
画面は標準的な2カラムレイアウト。配色もまとまっていてオシャレです。
技術的にもオシャレ(Webアプリとして)
軽快な明快なUIで、HTML+JavaScript+CSSで作られたWebアプリであることを意識する機会はほとんどありません。Wi-Fiが切れたりして一時的にインターネットに接続できなくても、オフラインのまま利用は可能です。まるで(Skypeのような)デスクトップアプリケーションのように、チャンネルを切り替えたり、過去ログを読んだりが継続できます。
また、たとえば誰かが自分の名前を変更すると、チャット画面でもリアルタイムで名前が変更されます。もし自分が実装するなら「次に画面を再描画したときに反映すればいいや……」と妥協してしまうかもしれないところで、こういった完成度の高いプロダクトに日常的に触れるのは開発者としても悪くない経験だと思います。
Webブラウザ・スマホアプリがシームレスに繋がる
ほぼタイムラグなしで未読状態が同期されます。出勤する電車の中でスマホから未読消化・発言して、その後会社に着いてブラウザを開くと、開いていたチャンネルは勝手に一番下までスクロールしています。
コードスニペットが素敵
ドラッグ&ドロップでファイルのアップロードができるのですが、それがMarkDownやソースコードの場合はシンタックスハイライトが効きます。「このコードのここを見てもらいたいんだけど……」のような相談もスムーズに進みます。
何に使っているか
プロジェクト内のやり取り
よくある使い方です。バグ・障害報告、本日のリリース予定のリマインダー、「あの案件どうなったの?」といった再確認、ただの雑談などなど、席が離れたメンバーや遠隔地にいるメンバーでもスムーズなやり取りができています。また、Skypeとは違って中央にサーバーがあるので、ちょっとしたファイル置き場のような使い方もできます。テキストであれば全文検索も効きます。
プロジェクトをまたいだやり取り
プロジェクトとは関係のないチャンネルも用意してみました。それぞれの抱える個別の業務にとらわれず、
などを共有するためのチャンネルがそれぞれ用意してあります(私は参加していないのですが、最後のチャンネルは昼夜を問わず活発に稼働しているようです。なぜでしょうか)。物理的な距離が遠かったり、近くの席でもプロジェクトに関係のないメンバー同士はどうしても会話が減ってしまいますが、それを補って余りある役目が果たせています。
普通の社内連絡
遅刻・欠席の連絡、ビルの停電のお知らせ、出張・旅行のお土産のお知らせなどです。リアルタイム性が重要な一方で後から参照する必要が薄いので、こういった連絡のためにメールを使う人は誰もいなくなりました。余分なメールが減ったため、重要なメールが埋もれることもなくなってきました。
AWS監視
APIが充実しているため、botを作るのもカンタンです。弊社ではCloudWatchの監視結果をリアルタイムで流して、アラートの発生時は担当者がすぐ気付くようにしており、メンバーからは非常に好評でした(こちらは近々別エントリにします)。
git通知
社内のgitリポジトリにプッシュすると、自動的にSlackに通知が来るようにしました。流しっぱなしのログ的な使い方ですが、開発を行いながら横目で眺めているだけでも、他のメンバーが何をしているかはなんとなく見えるようになりました。チームの一体感や情報共有の雰囲気作りに貢献していると感じています。
課題
利用者を増やす
現実世界と同様、チャットでも饒舌な人や寡黙な人が出ます。それ自体は自然なことですが、後者のような人が社内で浮いてしまうような結果に繋がれば本末転倒です。また、ちょっとしたアイディアや懸念事項も、忘れてしまう前に他の人と共有しておけばその後の展開が大きく変わるかもしれません。
こういったことを考えると、いかにチャットで発言するハードルを下げ、同僚の皆さんに使ってもらうかがが課題となります。そのため、雑談用チャンネル、猫情報まとめチャンネル(エンジニアは猫が好きな生き物なので)、「よ!」と言うだけの(Yoのパクリ)チャンネルを作ってみたりと試行錯誤中です。
書いて良いもの悪いもの
これはSlackに限った話ではありませんが、クローズドなチャットシステム(=社外の人がいない)のため、Slack上での発言、Slack上で共有したファイルは社外に流出する可能性がある*2ことへの意識が、使っているうち徐々に薄れてゆく懸念は持っています。特に非エンジニアに対しての教育は重点的に行っていく必要があると感じていいます。
まとめ
Slackはツールでしかありませんし、導入したからといって勝手に仕事がどんどん進むようになるわけでもありません。しかし会社を動かすのは人であり、人をつなぐのは言葉であり、言葉の運搬手段を変えれば会社も変わらずにはいられません。今から振り返ってみると、Slack導入前後で仕事のスピード感は大きく前に進んだと感じていますし、会社のカタチもなんだか少し変わって風通しが良くなったように思います。まずは無料プランを試しても良いと思いますよ。